家賃や月謝、仕送り、住宅ローンの返済など、毎月決まった日に振込をしたり、引き落としのために給与口座から別の口座にお金を移したりすることはありませんか?
あるいは、給与振込口座を会社に指定されていて、不便に感じていたりする方もいらっしゃるかと思います。
私も↓のように住宅ローンや自動車ローンの返済や子供の月謝の支払いなどがありますが、給与が振り込まれる銀行とそれらの銀行が別々のため、毎月引き落とし日より前に資金を移動する必要があります。
こういった作業はとても面倒ですし、忘れてしまうとトラブルに発展しかねません。
また、私のメインバンクであるみずほ銀行の場合、毎月自動で振り込む「自動送金サービス」をインターネットで設定することが可能ですが、他行宛ての場合は手数料がかかります。(みずほマイレージクラブの「うれしい特典」の対象外)
今回は、こういった煩わしさから解放される、しかも無料でできる方法を紹介します。
Contents
手数料無料で自動的に資金を移動する方法
それでは、早速、手数料無料で、自動的に資金を移す方法を説明しますね。
先に、簡単な概要をお伝えします。
- 住信SBIネット銀行の口座が必要
- 事前に1度だけ設定すれば、あとは自動的にお金が移動します
- 振込手数料無料は、基本月1回(少し頑張ると月3回にできます)
このような流れで毎月資金の移動を行っています。
住信SBIネット銀行をハブ(中継地点)に、自動入金と自動振込によって、資金を移動させます。
自動入金は常に無料、自動振込も回数制限がありますが無料で利用可能です。
この方法の大前提として、住信SBIネット銀行が「振込元口座からの自動入金」と「振込先口座への振込」に対応している必要があります。
自動入金可能な金融機関:こちら(住信SBIネット銀行 公式サイト)
振込可能な金融機関:「当社の国内本支店及び「全国銀行データ通信システム」に加盟している金融機関の国内本支店」
① 住信SBIネット銀行の口座開設
住信SBIネット銀行は、三井住友信託銀行とSBIホールディングスが共同出資して設立されたインターネット専業銀行です。
住宅ローン金利が低かったり、振込手数料やATM利用手数料の無料枠があったり、少し変わった定期預金があったりと、ネット専業ならではの独自性とローコストなサービスがウリになってます。
住信SBIネット銀行には、「定額自動入金」と「定額自動振込」というサービスがあり、この2つを組み合わせることにより、前述のような資金の移動が可能になります。
※他行宛て振込手数料無料の回数を1回から3回に増やしたい場合は後述の方法もご確認の上、口座開設をして下さい
口座開設の際は、↓の方法でとてもお得になります
② 「定額自動入金」の設定(振込元→住信SBI口座)
口座開設が完了したら、ログインをして、設定作業を行います。
まずは、移動元の口座から住信SBIネット銀行にお金を移す設定です。
定額自動入金は、指定する銀行口座から住信SBIネット銀行の自分の口座に毎月決まった金額を振替してくれるサービスです。
メニューの「振込・振替・支払」から「定額自動入金」を選択して、画面に従って申し込みをします。
こんな感じで登録されます。
設定可能金額 | 1万円以上、千円単位 |
---|---|
最大設定可能数 | 5件 |
引落日 | 毎月5日または27日(休日の場合は翌営業日) |
入金日 | 引落しの4営業日後(午前中) |
手数料 | 無料 |
※初回の設定は、引き落とし日の8営業日前午前中11時までに行う必要があります。
③ 「定額自動振込」の設定(住信SBI口座→振込先)
続いて、定額自動入金によって住信SBIネット銀行に入ったお金を、移動先の銀行口座に移す設定です。
メニューの「振込・振替・支払」から「定額自動振込」を選択して、画面に従って登録します。
定額自動振込は、指定する口座に毎月決まった金額を自動で振込をしてくれるサービスです。
こんな感じです。
こちらは、毎月の決まった日付、あるいは決まった週の曜日を指定して振込ができます。
最大10件まで登録が可能ですが、定額自動振込で設定した振込にも通常の振込と同じように手数料が発生します。
設定可能金額 | 通常の振込に準ずる(1円単位) |
---|---|
最大設定可能数 | 10件 |
振込日 | 毎月の特定日(1~31日)または 毎週の特定曜日 |
休日の取り扱い | 振込指定日が休日の場合、前営業日または翌営業日の振込みを設定可能 |
手数料 | 通常の振込手数料に準ずる 同行宛て:無料 他行宛て:1回154円(税込)→但しランクに応じて最大月15回まで無料 |
住信SBIネット銀行では、スマートプログラムと呼ばれるランク制度によって、他行宛て振込手数料とATM利用手数料の毎月の無料回数が決まります。
これによって、全ユーザー最低月1回は他行宛て振込手数料が無料になります。
ですので、振込先が1ヵ所であれば、手数料無料でいけます。
無料回数の増やし方については後述します。
注意点
スケジュールに注意
自動入金サービスは「引落し日」から「入金日」まで4営業日後。
また、自動入金も自動振込も土日祝日などの金融機関の休業日には処理が行われません。
従って、自動入金と自動振込の間隔を詰め過ぎると、「振込日までに入金が間に合わない」可能性があります。
また、ゴールデンウィークや年末年始のことを考えると「振込日も余裕を持った方がよい」です。
そのため、私は給与振込日を起点に、1週間の余裕をもって住信SBIネット銀行に入金、その約1週間後に振込、実際の引き落とし日もそこから約10日間の間隔があるというスケジュールを組んでいます。(これによって、資金が本来より1ヶ月分余分に必要になってしまうのですが、確実にお金を移動することを優先して、その点は諦めてます。)
他行宛て振込手数料の無料回数に注意
定額自動振込の実行日を月末、月初にする場合は注意が必要です。
前述の通り、他行宛て振込手数料無料には回数制限があります。そして、自動振込は土日祝日には行われません。
また、最初の設定時に土日祝日の場合にcか「翌営業日に振込」かを選択する必要があります。
そうすると、例えば、毎月月末に振込設定をしていて、10/31が土曜日だった場合、「翌営業日に振込」を選択していると、実際振り込まれるのが11/2(月)ということになり、本来10月の振込手数料無料枠を使うはずが、11月の無料枠を使うことになります。(振込手数料無料が1回だったら、11/30の振込に手数料が発生します)
逆に月初に振込設定する場合は、「前営業日に振込」を選択すると前月の無料回数を消費する可能性があるので、注意が必要です。
端数が残る場合も
自動振込については、1円単位で自由に設定できますが、自動入金は1万円以上1,000円単位でのみ設定できます。
ので、最終的な移動先での引き落とし額が1,000円単位未満の場合は、毎月毎月端数が出てしまうことになります。
これも諦めるしかありません。
サービス終了には注意
現時点ではこのやり方でうまくいっていますが、自動入金、自動振込どちらかのサービスが終了すると、この方法は使えなくなります。
あるいは、振込手数料の無料回数の変更により、何かしらの変更をせざるを得ない時が来るかもしれません。(実際、2016年に無料回数のルール変更がありました)
サービス内容が変更される場合は住信SBIからメールで連絡があると思いますので、定期的にチェックするようにしましょう。
他行宛て振込手数料を月3回無料にする方法
最後に振込手数料の無料の回数を増やす方法です。
実は以前は、以下に説明するような方法をやらなくても、誰でも毎月3回まで振込手数料無料でした。
2016年2月に開始された「スマートプログラム」というルールによって、よりたくさん利用している人を優遇し、そうでない人には制限が加わりました。
スマートプログラムには、ランク1~4までの4つのランクがあり、各ランクに応じて、下記のように手数料無料の回数が決まります。
ランク | |||||
---|---|---|---|---|---|
ランク4 | ランク3 | ランク2 | ランク1 | ||
ATM利用手数料無料回数 | 預け入れ | 無制限 | |||
引き出し | 月15回 | 月7回 | 月5回 | 月2回 | |
同行宛て振込手数料無料回数 | 無制限 | ||||
他行宛て振込手数料無料回数 | 月15回 | 月7回 | 月3回 | 月1回 |
住信SBIネット銀行の口座を開設するだけだと、ランク1になり、他行宛て振込手数料無料は月1回となります。
ですが、次の方法によって、ランク2、つまり他行宛て振込手数料無料を月3回無料にすることができます。
その1~その4のいずれかの条件を満たすとランク2になります。
その1 | 総預金の月末残高が30万円以上 |
---|---|
その2 | 無し |
その3 | 総預金の月末残高が1,000円以上 かつ 以下の1~8の条件に2つ以上該当
|
その4 | 総預金の月末残高が1,000円以上 かつ ロボアドバイザー資産運用残高が月末10万円以上 |
※総預金残高は、円預金(普通・定期)、外貨預金(普通・定期)、仕組預金、SBIハイブリッド預金の合計残高で判定
ランク2の条件で達成させやすいのは、
- 総預金の月末残高が30万円以上
- 総預金の月末残高が1,000円以上かつ「外貨預金 月末残高あり」と「SBIハイブリッド預金 月末残高あり」
のどちらか2択です。
私は、現金を住信SBIに残す余裕がないため、後者の方法でランク2になっています。
耳慣れない言葉もあって難しそうと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
それぞれのやり方を解説します。
「外貨預金 月末残高あり」にする方法
① メニューから「外貨普通預金」にアクセス
② 取引前の規約等の確認をします
③ 収入や投資経験などの情報を入力します。
これで準備完了。
④ 円預金を外貨預金に替えます。
スマートプログラム ランク2の条件は、「外貨預金 月末残高あり」のため、金額はいくらでもOKです。
今回は米ドル 1ドルにしてみました。
⑤ 取引完了。米ドル 1ドルの外貨預金ができました。
かかったコストはわずか103円。(この103円は寝かすことになりますが、要らなくなったら円に戻せます)
以上が、外貨預金の方法です。
簡単ですよね??
「SBIハイブリッド預金 月末残高あり」にする方法
SBIハイブリッド預金は、住信SBIネット銀行の口座とSBI証券の口座を共有(シェア)できるようにして、ATM引き出しや振り込みにも使えるし、投資にも使えるようになる便利な機能です。
スマートプログラムの条件である、「SBIハイブリッド預金 月末残高あり」は、このハイブリッド預金を申し込んで、1円以上口座に入っていれば、達成できます。
① 円預金→SBIハイブリッド預金→申し込み に進みます
② SBI証券口座に接続します
SBI証券の口座を持ってない場合は開設する必要があります
口座開設の際は、↓の方法でとてもお得になります
③ 預り金自動スィープサービスに申し込みます
④ SBIハイブリッド預金 申し込み完了
⑤ SBIハイブリッド預金に振替
住信SBIネット銀行の振替で1円以上SBIハイブリッド預金に振り替える方法、
または、SBI証券口座に1円以上を入金
いずれの方法でもできます。
(SBI証券口座への入金は、対応のネット振込サービスであれば無料で即時できるので便利です)
以上がSBIハイブリッド預金の申し込み方法です。
住信SBIネット銀行口座、SBI証券口座の両方とも新規開設する場合は、住信SBIネット銀行口座の開設ページから申し込みを進めると、
このように、SBI証券口座、SBIハイブリッド預金、預り自動スィープサービスの申し込みの選択肢が出てきますので、「申込む」にチェックをすれば、上記の必要な手続きを簡略化できます。
外貨預金(最低1通貨)をして、SBIハイブリッド申し込みをして、預金残高が1,000円以上あれば、ランク2達成となります。
ランク判定は毎月月末です。月末に条件を満たしていると、翌々月の1ヶ月がランク対象期間となります。
ここまでやれば、あとは放置で大丈夫です。
毎月自動的に「ランク2」になり、他行宛て振込手数料とATM利用手数料が月3回無料になります。
振込手数料&ATM手数料を月15回無料にする方法
前述の方法とは別に、以下の条件を両方満たすと2ランクUPします。
- 「ミライノカードGOLDまたはミライノカードPLATINUM」に入会
- 引落し口座を住信SBIネット銀行に指定
ミライノカードPLATINUMは年会費が2万円以上なので微妙ですが、ミライノカードGOLDは年会費3,000円(税抜)とゴールドカードとしては安い部類に入ります。
↓年会費を無料にする方法もあります!
前述の方法でランク2の条件を満たした上で、ミライノカードGOLDに入会、発行すれば「ランク4」になり、他行宛て振込手数料とATM手数料が月15回も無料になります。(自動振込は月10回が上限)
ミライノカードGOLDは有料ではありますが、こちらの記事↓でも紹介している通り、海外旅行保険が充実している(傷害・疾病治療費用が500万円)カードとして、国内トップクラスのコスパを誇ります。
おわりに
住信SBIネット銀行の自動入金と自動振込サービスを使って、毎月の振込を自動化する方法をお伝えしました。
最初に少し手間はかかりますが、その後毎月の煩わしい作業から解放されますので、充分にやる価値があると思います。
住信SBIネット銀行もSBI証券も口座開設の際は、↓の方法でとてもお得になります
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